MRP

写真:益永研司

MRP

主要用途:レジデンス / 建設地:東京都 / 竣工:2023年
建築設計:株式会社SAAD / 照明設計:Tile株式会社 / 施工:株式会社辰
階数:地下1階、地上3階 、塔屋1階 / 延床面積:約615㎡

構造種別:鉄筋コンクリート造壁式構造 / 基礎形式:直接基礎

明るい地下空間と開放的な最上階を、壁式構造で計画

都心の住宅街に計画された、地下1階・地上3階建てのRC造の住宅です。

L字形の敷地形状に沿って構成された建物は、都心部の高密度な環境に対して外周部に連続した壁面を配置しながら、バルコニーや屋上テラスによって眺望を取り込む計画となっています。地下階には3方にドライエリアを設けることで、地下においても光や風を取り込む空間が実現されています。

最上階では外周部に大きな開口を有する開放的なプランとなりますが、階段室などのコア部分で上下階に連続した壁量を確保できる利点を活かし、RC造壁式構造を採用しています。階高が壁式構造の規定である3.5mを超えるため、構造計算ルートはルート3を採用し、許容応力度計算に加えて保有水平耐力計算による検討も行っています。

地下階の高さ約5mに及ぶドライエリアの壁は、大きな土圧を受ける片持ち壁となります。要所では中間部を梁で建物本体と接続していますが、部分的な拘束によって複雑な応力状態となるため、有限要素解析により応力分布を確認したうえで、鉄筋の配置を調整しています。

地下階には、直接基礎(ベタ基礎)によって生じるピット部分を利用した、全長約18mのプールが計画されています。杭基礎とした場合は杭頭部にフーチングが必要となり、ピット内への突出や掘削深さの増加が懸念されるため、本計画ではベタ基礎を採用しました。地盤調査では必要な土質試験を慎重に計画し、接地圧の検討においては、荷重の偏在、偏土圧の影響、耐圧盤の断面性能などを考慮した詳細な検討を行っています。

最上階の開放的な居室では、100mm角の鉄骨柱により屋上のRC梁を支持しています。壁式構造を基本としながら、開放性が求められる部分には鉄骨柱を併用し、建築計画との整合を図っています。

写真:益永研司