
DKH
主要用途:レジデンス / 建設地:静岡県 / 竣工:2023年
建築設計:合同会社ANDREA.H.ARCHITECTS / 施工:臼幸産業株式会社
階数:地上2階 / 延床面積:約320㎡ / 構造種別:木造軸組工法 / 基礎形式:直接基礎
掲載:I’m home. no.132
深い軒の出を、複合パネルで構成
富士山を望む、自然豊かな森の高台に計画された住まいです。
建物の長手方向中央にユーティリティを集約し、外周部には壁を設けない開放的な空間が計画されています。潔く明快な平面構成を踏まえ、構造計画においても、部材の構成や施工方法まで含めた合理的な架構を検討しました。
屋上テラスを兼ねた1階の屋根については、設計初期段階から、現場で垂木を一本ずつ架ける一般的な方法ではなく、パネル化された部材により効率的に構成することが意図されていました。
構造計画では、その考え方を踏まえ、垂木と断熱材の機能を併せ持つ複合パネルを用いています。厚さ12mmのOSBパネルでポリスチレンフォームを挟み込み、幅38mmのリブ材を一定間隔で配置した幅1,820mmの複合パネルを、連続して敷設することで、屋根下地・断熱・垂木の役割を一体化し、効率的な屋根施工につなげています。
屋根の四周に計画された1.45mの深い軒の出に対しては、建物内部の複合パネルに跳ね出し部分のパネルを重ねる二重構成としています。
外周部には耐力壁を設けず、水平力は建物中央のコア部分のみで負担する計画としています。コア部分の耐力壁には構造用合板を用い、釘打ちピッチを細かくした高倍率仕様とすることで、開放的な外周部の空間と耐震性能の両立を図っています。
ガレージとなる背面側の外周部には、建築計画に合わせて鋼管柱を用いています。これらの鋼管柱は正面側の木柱と同様に、鉛直荷重のみを支持するピン接合の柱とし、水平力を負担しない要素としています。
2階のコンパクトな多目的スペースでは、ポリカーボネートによる外壁の透過性を損なわないよう、ステンレスロッドによるブレースを耐力要素として採用しています。



写真:彦根藍矢
