
岩谷学園ひがし北海道IT専門学校
主要用途:専修学校 / 建設地:北海道 / 竣工:2023年
建築設計:株式会社アトリエMEME、第一宅建設計株式会社、株式会社ケイ設計
施工:犬飼・廣木特定建設工事共同企業体
階数:地上1階 / 延床面積:約900㎡
構造種別:木造 / 基礎形式:直接基礎
ハの字に配置した梁で、木造大スパンを合理化
日本有数の酪農地域に計画された、木造平屋の専修学校です。地域と連携しながら、最先端のIT技術を取り入れた農業・酪農や商工業・観光を学べる特色ある学校として計画されています。
各教室を大きさの異なる「家」と見立て、少しずつずらしながら配置された建築計画では、随所に学生の居場所となる空間が生み出され、程よいスケール感による親しみやすい学習環境が実現されています。
構造は、工期の優位性から木造軸組工法を採用しました。高さの異なる切妻屋根が連続する構成に対し、棟ごとに外壁ラインや屋根レベルが不連続となるため、各棟の耐震バランスを確保しつつ、境界部では妻面の小屋耐力壁を介して水平力を伝達しています。
耐力壁には構造用合板を用い、開口の多い長手方向の外壁面には中大規模木造建築に適した高倍率の耐力壁を採用しています。住宅などの壁量計算に用いられる最大壁倍率7に対して、合板の厚さや釘打ちのピッチの増加により壁倍率15相当の耐力と剛性を確保しています。
教室は約8m×7m、実習室は約8m×14mの無柱空間に加え、垂直積雪量1mを想定する多雪地域という条件に対し、経済性や施工性の観点から、屋根の梁は45度振ったハの字形の斜め配置としています。
流通材である材長6m以下の短い部材を組み合わせることで経済性を確保するとともに、短辺方向に平行配置した場合と比較して、梁せいを一般部で約2/3、軒先部で約1/2程度まで抑えています。この斜め梁は火打ちとしても機能し、屋根面の水平剛性を高めることで、外壁の面外変形を抑制しています。
吊り型の可動間仕切りとして計画された実習室と廊下の境には、許容される支持材の制限値を満たすため、鉄骨梁と丸鋼による斜材で構成された架構で8mのスパンを支持しています。









写真:グレイトーンフォトグラフス 酒井広司 / 提供:株式会社アトリエMEME
